- 100均の防災グッズは本当に使えるのか
- 100均では備えられない防災グッズ
- 100均の防災グッズの活用方法
昨今の災害の多さから、100均でも多くの防災グッズが取り扱われるようになりました。
「100均の防災グッズだけでも充分なのでは?」と思う方も多いと思われます。
僕も試しに100均だけで防災ポーチを作ってみました。
防災ポーチ作成に利用した100円ショップは以下の2店舗
- ダイソー大型店
- セリア大型店
すべて100均の防災グッズで防災ポーチを作ってみたので、災害時に本当に使えるのかを徹底検証していきます。
大型店舗に行きましたが、店舗やタイミングによって在庫や取扱製品が異なる場合があるので注意して下さい。
100均の防災グッズはおすすめしない
結論として、100均の防災グッズだけ防災ポーチを作ることはおすすめしません。
おすすめしない理由は次の3つ。
- 必要な防災グッズが揃わない
- 日用やトラベル用を想定している
- そもそも防災としての実用性が低い
防災メーカー各社が販売している防災グッズと比較すると、100均の防災グッズではどうしても機能性・実用性は劣ります。
とはいえ、100均の防災グッズでも活用できるものはあります。
100均の防災グッズでも使えるものを紹介します。
100均の防災グッズで作った『防災ポーチ』の中身リスト
100均の防災グッズで作成した『防災ポーチ』と、僕が実際に持ち歩いている防災ポーチの中身リストを表でまとめます。
項目 | 100均の防災グッズ | 実際の持ち歩き用 |
---|---|---|
ポーチ | ◎ | ◎ |
ラジオ | × | ◎ |
モバイルバッテリー | ◎ | ◎ |
ホイッスル | ◎ | ◎ |
アルミブランケット | ◎ | ◎ |
非常用トイレ | ◎ | ◎ |
マスク | ◎ | ◎ |
ティッシュ/ウェットティッシュ | ◎ | ◎ |
絆創膏(ばんそうこう) | ◎ | ◎ |
合計金額 | 1,320円 | 6,100円 |
※個数を同じにして単価計算しています
100均では『防災ラジオ』の取り扱いがありませんでした。
防災ラジオは、ケータイの電波が使用できなくなった時の情報源として防災ポーチに必須の防災グッズなので、忘れずに備えておきましょう。
女性であれば生理用品も必要だよね。
そうだね。ちなみに、軍手を入れるようにおすすめする意見も聞かれますが『できれば』であって必須ではありません。
防災ポーチは持ち運びやすさも大切なので、ご自身の負担感に合わせて調整しましょう。
100均の防災グッズで作る『防災ポーチ』の全商品レビュー
それでは、それぞれの防災グッズの使用感を徹底レビューしていきます。
ポーチ
100均ポーチの生地は薄く耐久性は低そうですが、すべての防災グッズを入れても問題ありません。
100均で自分の好みのものを選んでみても良いと思います。
もしも「100均のポーチは嫌だな」という方で、これから防災ポーチを検討している方はA5サイズ(15㎝×21㎝)ほどの『CHUMS』のポーチがおすすめです。
モバイルバッテリー
- 4,000mAh
- 5V-1A(5ワット)
モバイルバッテリーは、100均でも500円での販売でした。
サイズは6.3㎝×9.2㎝、重さ102gとコンパクト軽量ですが、防災用としてはバッテリー性能が不充分です。
4,000mAhではiPhone11Proを1度もフル充電することができません。
電力も5ワットしかないため充電速度が非常に遅いです。
いち早く災害情報を取得するのにスマホは大切なため、複数回・急速充電できる10,000mAh・10ワットほどのモバイルバッテリーを備えましょう。
ホイッスル
セリアで購入した『ホイッスル付きライト』。
吹けば高音が鳴りますが、それなりに強く吹き込まないとかすれて音が鳴りません。
瞬間的に『フッ!』と拭く必要がありますね。
被災時に助けを呼ぶ上でホイッスルは『弱い力で吹ける』『音が周囲に伝わりやすい』ことが大切です。
100均のホイッスルでは『ないよりはマシ』程度で実用性は低いため、しっかりとした防災ホイッスルを使用することをおすすめします。
アルミブランケット
100均のアルミブランケットは130×210㎝と大判サイズですが、パッケージはかなりコンパクトで名刺サイズほどしかありません。
広げると大人女性と子供(1歳11か月)がすっぽりと収まるサイズ感です。
保温性は結構あったよ!「お?温かい」って感じました。
秋~冬場には良さそうだね!
室温で1~2時間ほど包まっていると汗ばんできそうな感じだね。
ただしシャカシャカ音がかなり大きいです。
100均のアルミブランケットは、防災というより家族での屋外レジャー向けと言えるでしょう。
防災の観点で、アルミブランケットは完全防風・防水でシャカシャカ音の静かなものが良いです。
被災時は自分も含めてまわりのひとも精神的なストレスが強く、周囲の臭いや音に敏感です。
シャカシャカ音が大きいと周囲も不快となり、周囲からの目線で自分自身もストレスがかかるため、なるべく静かなアルミブランケットを選択するようにしましょう。
非常用トイレ
ダイソーで購入した非常用トイレで、『非常用トイレ』と『使用済みトイレを入れて縛る袋』が1組入っています。
非常用トイレの中には凝固剤が入っており、水を入れると固まってゲル状になります。
使用した非常トイレは、付属のゴミ袋に入れて縛ります。
ちなみに娘のおむつを非常トイレに入れて袋に縛ってみました。
顔を近づけてみても臭いを感じなかったですが、数時間放置したら臭いを感じ始めました(汗)
普通に臭ったよね(汗)
100均の非常用トイレも活用できなくはありませんが、万全を期すのであれば『BOS非常用トイレセット』がおすすめです。
娘のおむつを数時間以上放置してもまったく臭いがしません。
100均の非常用トイレを使用する、あるいはすでに買っている方は袋のみの『驚異の防臭袋BOS』を持っておくとニオイ対策は万全です。
マスク
こちらの不織布マスクはダイソーで購入しました。
ゴムひもが柔らかいため長時間つけていても耳が痛くならず、大人男性が着用しても大きさは問題ありません。
コロナウィルスの影響もあり、マスクは自宅に常備されている方も多いと思われます。
非常用としては100均のマスクでも対応できます。
ただし、感染対策として使用する場合は日本製でしっかりとしたフィルター性能を備えているものを選ぶようにしましょう。
防災ポーチに入れて持ち歩くものではありませんが、マスクにスプレーをして除菌しておくと感染対策としても安心です。
FIRSTON CLEANはトヨタグループの豊田中央研究所が技術開発したV-CAT成分を含んでおり、消臭・除菌の信頼性が抜群です。
ティッシュ/ウェットティッシュ
ウェットティッシュは20枚入り×2セット販売です。
成分はノンアルコールで低刺激のため、肌の弱い方でも安心して使用することができます。
生地も厚手のため使用感としては大きな問題を感じません。
20枚入りで他の市販のウェットシートに比べると少なめですが、防災ポーチに入れて持ち歩く用としては充分な枚数が入っています。
防災ポーチは軽量のほうがいいため、ウェットティッシュの代わりに通常のティッシュでも構いません。
100均では20枚入り(10組)×9個入りで販売されています。
絆創膏(ばんそうこう)
絆創膏(ばんそうこう)は100枚入りセットです。
指に巻きつけてみましたが、通常の絆創膏とそれほど違いを感じませんでした。
絆創膏は100均のものでも防災ポーチに入れるには充分です。
傷の修復を促すような成分は入っていないため、防水・修復効果を期待する場合は『キズパワーパッド』がおすすめです。
100均の防災グッズの活用方法
100均の防災グッズの活用方法は2つあります。
100均で補えないものに付け足す
100均では補えないモノを備えた上で、補えるものを付け足すことが有効です。
防災ポーチを作る上で、100均の防災グッズでは補えないアイテムは以下の4つ
- 防災ラジオ
- モバイルバッテリー
- ホイッスル
- アルミブランケット
①防災ラジオ
ソニーFM/AM ポータブルラジオ ICF-51/W
②モバイルバッテリー
PHILIPS モバイルバッテリー 10,000mAh
③ホイッスル
コクヨ 防災用救助笛 ツインウェーブ
④アルミブランケット
SOL(ソル) エマージェンシーブランケット
一方、100均の防災グッズで防災ポーチを作る上で、有効活用できるアイテムは次の5つ
- ポーチ
- 非常用トイレ
- マスク
- ティッシュ/ウェットティッシュ
- 絆創膏(ばんそうこう)
ただし、非常用トイレは数時間で臭いが発生し始めるため、万全を期して『非常用簡易トイレ BOS』をおすすめします。
上記の防災グッズは100均のモノでも有効活用できます。
一時的な防災グッズとして活用する
昨今では災害が頻発しているため、防災グッズが売り切れてしまうこともあります。
その場合、商品を発注して届くまでのあいだ無防備で待っていなければいけないため、100均で『とりあえず』備えておくという方法も。
通常の防災グッズと比較して機能性・実用性は劣りますが、一時的な防災グッズとしては活用できます。
通常の防災グッズが届いたら、100均の防災グッズは普段使いにまわせば良いでしょう。
100均の防災グッズまとめ
100均の防災グッズで『防災ポーチ』を作ることは可能です。
でも、100均のアイテムを防災グッズとして使用するには無理のあるアイテムもあります。
日常的に持ち歩く防災ポーチを作るということは、日ごろから防災意識が高い方なので、防災で使えないアイテムを備えていてはもったいないです。
もし100均の防災グッズを使用する場合は、100均では補えない防災グッズをしっかりと備えた上で足りないものを付け足すようにしましょう。